「翻訳をシステムで自動的に行いたい」
「DeepLのAPIをPythonから利用したい」
このような場合には、DeepL Python Libraryがオススメです。
この記事では、DeepL Python Libraryについて解説しています。
本記事の内容
- DeepL Python Libraryとは?
- DeepL Python Libraryのシステム要件
- DeepL Python Libraryのインストール
- DeepL Python Libraryの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
DeepL Python Libraryとは?
DeepL Python Libraryとは、DeepL APIで使えるPythonのクライアントライブラリです。
このライブラリは、DeepLが自らが開発しています。
GitHub – DeepLcom/deepl-python
https://github.com/DeepLcom/deepl-python
もちろん、APIを利用する以上はDeepLでの登録作業が必要となります。
登録は次のURLから行うことができます。
https://www.deepl.com/ja/pro-api?cta=header-pro-api/
個人でちょこちょこと利用する程度なら、無料版でも十分でしょう。
「1か月に500,000文字」という制限がありますけどね。
有料版の場合は、630円にプラスで使った分だけ課金されます。
「1,000,000文字あたり¥2,500」という価格設定です。
個人的には、従量制は怖くて使いたくありません。
ハッキングされるリスクが、ゼロとも言えません。
また、プログラムがバグってアクセスしまくる可能性がないとも言えません。
とりあえずは、無料版からの利用をオススメします。
そして、認証キーを取得しましょう、
そうすれば、DeepL Python Libraryで簡単に翻訳機能が利用できます。
認証キーの取得方法は、後ほど説明しています。
以上、DeepL Python Libraryについて説明しました。
次は、DeepL Python Libraryのシステム要件を説明します。
DeepL Python Libraryのシステム要件
現時点(2022年11月)でのDeepL Python Libraryの最新バージョンは、1.11.0となります。
この最新バージョンは、2022年9月27日にリリースされています。
サポートOSに関しては、以下を含むクロスプラットフォーム対応です。
- Windows
- macOS
- Linux
サポート対象となるPythonのバージョンは、以下。
- Python 3.6
- Python 3.7
- Python 3.8
- Python 3.9
- Python 3.10
Python 3.6は、さすがにサポートから外すべきでしょうね。
すでにPython公式開発サイクルからも外れています。
バージョン | リリース日 | サポート期限 |
3.7 | 2018年6月27日 | 2023年6月27日 |
3.8 | 2019年10月14日 | 2024年10月 |
3.9 | 2020年10月5日 | 2025年10月 |
3.10 | 2021年10月4日 | 2026年10月 |
3.11 | 2022年10月25日 | 2027年10月 |
検証していませんが、おそらくPython 3.11でも動くでしょう。
よって、ここではPython 3.7を推奨しておきます。
DeepL Python Libraryのシステム要件は、特に大したモノはありません。
ただし、Ubuntu 22.04の場合には次のエラーが出る場合があるようです。
ModuleNotFoundError: No module named 'cachecontrol'.
このエラーの回避方法は、以下になります。
sudo apt install python3-cachecontrol
以上、DeepL Python Libraryのシステム要件を説明しました。
次は、DeepL Python Libraryのインストールを説明します。
DeepL Python Libraryのインストール
検証は、次のバージョンのPythonで行います。
> python -V Python 3.10.4
まずは、現状のインストール済みパッケージを確認しておきます。
> pip list Package Version ---------- ------- pip 22.3 setuptools 65.5.0 wheel 0.37.1
次にするべきことは、pipとsetuptoolsの更新です。
pipコマンドを使う場合、常に以下のコマンドを実行しておきましょう。
python -m pip install --upgrade pip setuptools
では、DeepL Python Libraryのインストールです。
DeepL Python Libraryのインストールは、以下のコマンドとなります。
pip install deepl
DeepL Python Libraryのインストールは、すぐに終わります。
終了したら、どんなパッケージがインストールされたのかを確認します。
> pip list Package Version ------------------ --------- certifi 2022.9.24 charset-normalizer 2.1.1 deepl 1.11.0 idna 3.4 pip 22.3 requests 2.28.1 setuptools 65.5.0 urllib3 1.26.12 wheel 0.37.1
Webアクセスを行うライブラリが、確認できますね。
そのライブラリについては、以下の記事で説明しています。
以上、DeepL Python Libraryのインストールを説明しました。
最後は、DeepL Python Libraryの動作確認を行います。
DeepL Python Libraryの動作確認
DeepL Python Libraryの動作確認を行います。
動作確認は、次の手順で進めます。
- 認証キーの取得
- サンプルコードの実行
これらを下記で説明します。
認証キーの取得
認証キーを取得するには、アカウント登録が必要です。
登録は、次のURLから行います。
https://www.deepl.com/ja/pro-api?cta=header-pro-api/
アカウント登録の際には、クレジットカードの登録が必須となっています。
アカウントを登録して、ログインすればAPIの認証キーを取得できます。
アカウントメニューの下の方で確認できます。
コピーボタンを押して、コピーしましょう。
サンプルコードの実行
英語から日本語への翻訳を行います。
それが、次のコードで実行可能です。
import deepl auth_key = "コピーした認証キー" translator = deepl.Translator(auth_key) result = translator.translate_text("Hello, world!", source_lang="EN", target_lang="JA") print(result.text)
source_langがない場合は、自動判別されます。
ただ、source_langがある方が処理速度は速いはずです。
source_langが事前に判明しているなら、セットした方がよいでしょう。
上記コードを実行すると、次のようにコンソールに表示されます。
ハロー、ワールド
そのまんまですね。
「target_lang=”ZH”」に変更して、実行した結果は以下。
你好,世界!
まとめ
DeepL Python Libraryを利用すると、速く翻訳結果が返ってきます。
速度を求めるなら、公式APIを利用するのはありです。
ただし、使い過ぎには注意しましょう。
管理画面で利用状況をリアルタイムに確認できます。
一般的な英文の記事だと、1記事で3000文字ぐらいです。
それであれば、166記事ぐらいは無料で翻訳できるとことになります。
そう考えると、無料で1ヶ月に50万文字は余裕があるかもしれません。
そうは言っても、ビジネスで利用するのは無理があるでしょう。
以上、DeepL Python Libraryの動作確認を説明しました。