「Stable Diffusionで生成した画像にコンテンツ認証情報を追加できる?」
「コンテンツ認証情報は、本当に信用できるの?」
このような場合には、この記事の内容が参考になります。
この記事では、コンテンツ認証情報について解説しています。
本記事の内容
- コンテンツ認証情報とは?
- 他の生成AIで生成した画像へのコンテンツ認証情報の追加
それでは、上記に沿って解説していきます。
コンテンツ認証情報とは?
ここでは、Adobeによる「コンテンツ認証情報」を対象にします。
コンテンツ認証情報とは、改ざんの跡がすぐにわかる新しい種類のメタデータです。
この認証情報により、素材の作成元や履歴の透明性を高めることが目的にされています。
これは、アドビの生成AIであるAdobe Fireflyのための仕組みと言えます。
このコンテンツ認証情報に含まれる情報は、以下となります。
- 出力サムネール
- コンテンツの概要
- 使用されたアプリまたはデバイス
- 使用された AI ツール
- アクション
これらは、次のサイトで実際に確認することが可能です。
https://verify.contentauthenticity.org/
上記は、Adobeが公開しているサイトになります。
コンテンツ認証情報の確認は、次のページで確認できます。
上記ページに対象となる画像をアップロードします。
以下は、Adobe Fireflyで生成した画像をアップロードした際の表示となります。
このようにして、コンテンツ認証情報を誰でも確認することが可能です。
Adobe Fireflyは、他の生成AIと比べて利用するのが安全と言われています。
安全云々についての話は、ここでは省きます。
とりあえず、Adobe Firefly製であれば権利的にも問題ないということになります。
(※あくまで、理屈上の話です)
つまり、Adobe Firefly製だとAdobeのお墨付きが得られるわけです。
その際、コンテンツ認証情報が利用されることになります。
以上、コンテンツ認証情報について説明しました。
次は、他の生成AIで生成した画像へのコンテンツ認証情報の追加を説明します。
他の生成AIで生成した画像へのコンテンツ認証情報の追加
ここでは、他の生成AIをStable Diffusionとして説明を進めます。
まず、Stable Diffusionを用いて画像を生成します。
今回は、Osorubeshi alpha XLで次の画像を生成しています。
実際のサイズは、1576 x 1080(1216 x 832の1.3倍)となります。
Osorubeshi alpha XLは、次の記事で説明しています。
もちろん、この胡散臭い画像にはコンテンツ認証情報は埋め込まれていません。
次に、この胡散臭い画像をAdobe Fireflyにアプロードします。
「生成塗りつぶし」機能を用います。
https://firefly.adobe.com/upload/inpaint
アップロードしたら、次のような画面が表示されます。
ここでは何も処理せずに、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
クリックすると、次のようなポップアップが表示されます。
ダウンロードされる画像のサイズは、オリジナルと同じサイズです
ファイル名は、「Firefly 20230915180954.png」となっています。
Adobe Fireflyで出力した日時が、ファイル名に用いられているのでしょう。
では、この「Firefly 20230915180954.png」をチェックしてみましょう。
コンテンツ認証情報を確認できます。
パッと見た感じでは、Adobe Fireflyで生成した画像に見えます。
完全にAdobe Fireflyで生成した画像との違いはあるのでしょうか?
それぞれで出力した画像のコンテンツ認証情報を表にしてみました。
テキストから画像生成 | 生成塗りつぶし | |
署名者 | Adobe Inc. | Adobe Inc. |
コンテンツの概要 | This image was generated with an AI tool. | This image combines multiple pieces of content. At least one was generated with an AI tool. |
使用した AI モデル | Adobe Firefly | Adobe Firefly |
制作ツール | Adobe Firefly 1.0 | Adobe Firefly 1.0 |
編集とアクティビティ | 作成済み | 作成済み |
コンテンツの概要だけが、異なるようです。
「生成塗りつぶし」の方の概要では、「At least one was generated with an AI tool.」と書いています。
この表現は、どうにでも解釈できますね。
その意味では、さすが世界的な大企業です。
ちなみに、「生成塗りつぶし」において何も処理しない場合はクレジットが減りません。
「生成」ボタンをクリックした際に、クレジットが消費される仕組みのようです。
つまり、無料でコンテンツ認証情報の追加が可能だということになります。
ただし、現時点(2023年9月15日)ではということです。
今後、この辺の仕様が変わるかもしれません。
以上、他の生成AIで生成した画像へのコンテンツ認証情報の追加を説明しました。