「Windowsで形態素解析を行いたい」
「Windows 11にMecabをインストールして利用したい」
このような場合には、この記事の内容が参考となります。
この記事では、Windows 11にMecabをインストールする方法を解説しています。
本記事の内容
- Mecabのダウンロード
- Window 11へのMecabのインストール
- Windows 11におけるMecabの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
Mecabのダウンロード
Mecabの最新版は、MeCab 0.996となります。
ただ、最新版と言っても2013年2月18日にリリースされています。
古くて心配になりますが、Windows 11でもちゃんと動きます。
その点は、安心してください。
そして、MeCab 0.996のWindows用バイナリをダウンロードは以下のページから取得できます。
https://github.com/ikegami-yukino/mecab/releases
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-11.png)
mecab-64-0.996.2.exeをクリックして、ダウンロードを開始します。
ファイルは、適当な場所に保存してください。
以上、Mecabのダウンロードを説明しました。
次は、Window 11へのMecabのインストールを説明します。
Window 11へのMecabのインストール
Mecabのインストールは、次の手順で進めます。
- Mecabのインストール
- PATHの設定
それぞれを下記で説明します。
Mecabのインストール
ダウンロードしたmecab-64-0.996.2.exeを起動します。
起動したら、以下が表示されます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-1-3.png)
ただし、この表示がスルーされるケースも存在します。
システムロケールが、英語の場合は上記画面は表示されませんでした。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-2-3.png)
システムロケールは、「時刻と言語 > 言語と地域 > 管理用言語の設定」から設定可能です。
とりあえず、以下の説明では「日本語」をセットアップに使用する言語として進めます。
そのため、「日本語」が選択状態で「OK」をクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-3-2.png)
辞書の文字コードの選択画面です。
初期では、「SHIFT-JIS」が選択されています。
「(通常はSHIFT-JIS)」と記載されていますが、「UTF-8」に変更します。
「UTF-8」で問題が生じたことはありません。
設定を変更したら、「次へ」ボタンをクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-4-1.png)
「同意する」にチェックを入れて、「次へ」ボタンをクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-5-1.png)
インストール先の指定を行います。
デフォルトでは、「C:\Program Files\MeCab」が設定されています。
PATHを通す必要があることから、個人的には変更しています。
ここは、各自の好みになります。
設定できたら、「次へ」ボタンをクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-6-1.png)
「プログラムグループを作成しない」にチェックいれます。
極力OSには影響を与えないようにします。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-7-1.png)
「次へ」ボタンをクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-8-1.png)
問題なければ、「インストール」をクリック。
インストールの途中で、次のダイアログが出る場合があります。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-9-1.png)
「はい」ボタンをクリックして、処理を進めます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-10-1.png)
「OK」をクリックすると、コマンドプロンプトが起動します。
コマンドプロンプトが出ると焦りますが、そのまま待ちます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-11-1.png)
上記の画面が出たら、Mecabのインストールは完了です。
「完了」ボタンをクリック。
PATHの設定
PATHの設定は、必須ではありません。
ただ、設定しておいた方が便利です。
PATHを通す前に、Mecabをインストールしたフォルダを確認します。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-12.png)
ここにあるbinの中にexeが保存されています。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-13.png)
「mecab」コマンドを利用するには、ここにPATHを通す必要があります。
環境変数を編集画面を表示するには、様々なルートが存在しています。
今回は、「ファイル名を指定して実行」する方法を説明します。
Windows 11の画面下部にある「虫眼鏡」をクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-14.png)
検索ボックスのある画面が表示されます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-15.png)
ここに「sysdm.cpl」と入力。
そうすると、次のように表示されるはずです。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-16.png)
どちらかの「sysdm.cpl」をクリック。
システムのプロパティが起動します。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-17.png)
「詳細設定」タブをクリック。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-18.png)
「環境変数」をクリックすれば、システム環境変数を編集できます。
PATHには、Mecabのbinフォルダを追加します。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-19.png)
以上、Window 11へのMecabのインストールを説明しました。
最後は、Windows 11におけるMecabの動作確認を説明します。
Windows 11におけるMecabの動作確認
Mecabの動作確認を行います。
PATHの設定が済んでいる前提とします。
そうではない場合は、Mecabのバイナリ(exe)をフルパスで指定してください。
まずは、コマンドプロンプト(PowerShell)を起動します。
そして、次のコマンドを実行します。
mecab -v
実際に実行した際に、以下のようにバージョンが表示されたらOKです。
C:\>mecab -v mecab of 0.996
あと、Mecabの形態素解析の機能も確認しておきます。
PATHの設定が終わっていれば、次のコマンドは動くはずです。
echo 'DOS窓では、基本的には日本語がアウトです' | mecab
実行した結果は、以下。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-20.png)
文字化けしていますが、Mecab自体は機能しています。
その証拠に形態素解析が行われています。
この文字化けの原因は、コマンドプロンプトと辞書の文字コードに違いがあるからです。
コマンドプロンプトは、Shift-JISがデフォルトになります。
辞書の文字コードは、「UTF-8」を選択しています。
このままでは気持ち悪いという人のために、文字化けを直す方法を載せておきます。
コマンドプロンプトの文字コードを「UTF-8」に変更する方法です。
chcp 65001
上記コマンドを実行すれば、文字コードが「UTF-8」に変わります。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-21.png)
実行すると、次のように表示されます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-22.png)
この状態で形態素解析を行います。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2022/05/image-23.png)
無事に文字化けが修正されました。
コマンドプロンプトでMecabを利用する場合は、この方法で対応できます。
しかし、通常はPythonなどのプログラム言語からMecabを利用することになるでしょう。
その場合は、UTF-8がデフォルトになります。
したがって、文字コードで問題になることはほぼありません。
以上、Windows 11におけるMecabの動作確認を説明しました。