「手を綺麗に表示したい!!」
「Negative Embeddingを使うと、スタイルが大きく変わってしまう・・・」
このような場合には、negative_handがオススメです。
この記事では、negative_handについて解説しています。
本記事の内容
- negative_handとは?
- negative_handの利用方法
- negative_handの動作検証
それでは、上記に沿って解説していきます。
negative_handとは?
negative_handとは、手を綺麗に表示するNegative Embeddingです。
ネガティブプロンプトに設定することで利用します。
手を綺麗に表示するNegative Embeddingと言えば、以下が人気です。
- bad-hands-5
- badhandv4
- bad_prompt(bad_prompt_version2)
これらは、みなさんもインストール済みかもしれませんね。
実際、私はすべてインストール済みです。
実は、これらのNegative Embeddingには大きな問題が存在しています。
これらを利用すると、モデルのスタイル(絵柄)が大きく変わってしまうのです。
この問題に対して、bad_promptの開発者は解決策を提示しています。
それが、negative_handです。
bad_promptとnegative_handの開発者は、同一人物になります。

スタイルが変わる問題が解決されていることは、次の画像からわかります。

最も右の画像が、Negative Embeddingなしで生成された画像になります。
左手が怪しい手になっています。
bad_prompt_version2を用いれば、その怪しい手を綺麗に表示しています。
しかし、スタイルが全く異なっています。
この問題をnegative_handで解決しています。
手も綺麗に表示しつつ、スタイルを維持しています。
以上、negative_handについて説明しました。
次は、negative_handの利用方法を説明します。
negative_handの利用方法
Civitai上の公式ページから、ファイルをダウンロードします。

上記ボタンをクリックすると、「negative_hand-neg.pt」というファイルをダウンロードできます。
このファイルの設置場所は、「embeddings」ディレクトリです。
設置に関しては、次のページが参考になります。
設置できたら、web UIを再起動します。
再起動するのが、最も確実で簡単な方法です。
web UIを起動できたら、いつも通りに画像生成を行います。
プロンプトに「waving」を含めば、手を振るような画像を生成できます。
そして、重要なのはネガティブプロンプトへの入力です。
ファイル名は「negative_hand-neg.pt」であるため、「negative_hand-neg」をネガティブプロンプトに含めます。
negative_hand-neg,(worst quality:1.4), (low quality:1.4), (monochrome:1.1),text,watermark
画像生成を行った際、結果表示欄に以下のように表記されればOKです。

以上、negative_handの利用方法を説明しました。
次は、negative_handの動作検証を説明します。
negative_handの動作検証
negative_handの動作検証を行います。
その際、以下のモデルを利用します。
- CarDos Anime
- Cetus-Mix
- Hassaku
- Counterfeit-V3.0
- BraV4
そして、検証では以下のNegative Embeddingを用いています。
- bad-hands-5
- badhandv4
- negative_hand
negative_hand以外は、スタイルを変えてしまう問題をクリアしているのでしょうか?
手の修正とともに、そのあたりに注意して結果を確認してみましょう。





noneが維持したいスタイルです。
そして、手を綺麗に表示させたい対象の画像となります。
noneと同じスタイルを維持しているのは、negative_handを用いた場合ですね。
肝心の手に関しても、綺麗に修正できています。
(※上手く行かない場合もあります)
基本的に、negative_handが使えることはわかりました。
でも、一つ残念なお知らせがあります。
それは、実写系モデルには上手くいかない可能性が高いということです。
このことはnegative_handだけではなく、bad-hands-5とbadhandv4にもあてはまります。
いや、 bad-hands-5やbadhandv4はむしろ綺麗な手を怪しい手にさえしてしまっています。
逆に、アニメ系モデルにおいてnegative_handは高い確率で手を綺麗に表示します。
そして、negative_handはその場合にスタイル(絵柄)を維持してくれます。
個人的には、negative_handの利用が今後はメインになるでしょう。
以上、negative_handの動作検証を説明しました。