情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャー(PM)資格取得を目指して勉強中です。
今回は、学習過程で理解した生産性基準値を用いた開発工数見積もりについてまとめてみました。
この手法は、プロジェクト管理において非常に重要だと感じています。
1. 生産性基準値による見積もりの基本
生産性基準値を用いた見積もり(標準値法とも呼ばれる)は、以下の要素を基に開発工数を算出する手法です。
- 開発規模(ステップ数、行数、ライン数など)
- 標準生産性(全体または工程別)
この方法は、特にCOBOLやC言語などのステップ数が換算しやすい言語を使用するプロジェクトに適していると学びました。
2. 開発規模の算出
開発規模の算出は、通常以下のように行います。
- プログラムの種類ごとにステップ数を見積もる
- それぞれの本数を掛け合わせる
- 全体を合計する
例えば、以下のようになります。
- 入力プログラム: 3Kステップ × 10本 = 30Kステップ
- 更新プログラム: 5Kステップ × 20本 = 100Kステップ
- 帳票プログラム: 2Kステップ × 35本 = 70Kステップ
合計: 200Kステップ
実際のプロジェクトでは、この部分がかなり難しく、経験や過去のデータが重要になると感じました。
3. 生産性の設定
生産性は通常、1人が1ヶ月で生産できるステップ数で表されます。例えば、以下のようになります。
- 要件定義・外部設計: 10Kステップ/人月
- 内部設計: 20Kステップ/人月
- プログラミング: 30Kステップ/人月
- テスト: 40Kステップ/人月
これらの値は、企業の標準や過去のプロジェクトデータから設定されることが多いようです。
4. 工数の算出
工数は、開発規模を生産性で割ることで算出します。
例:要件定義・外部設計の工数
200Kステップ ÷ 10Kステップ/人月 = 20人月
各工程の工数を合計することで、総開発工数が求められます。
5. コストの算出
工数が分かれば、1人月あたりのコストを掛けることで、開発コストを算出できます。
例:1人月 = 100万円の場合
175.8人月 × 100万円/人月 = 1億7580万円
6. 注意点
学習を進める中で、以下の点に注意が必要だと感じました。
- 開発言語によって生産性が異なる
- 企業によって標準生産性が異なる
- チームメンバーの個人差が大きい
- プロジェクトの特性(新規開発か保守かなど)によっても変わる
7. 試験対策のポイント
PM試験では、以下のような出題が予想されます。
- 与えられた条件から工数を算出する問題
- 生産性向上策を問う問題
- 見積もり精度を上げるための方策を問う問題
これらの問題に対応するため、計算練習だけが必要となるわけではありません。
他にも、生産性に影響を与える要因についても深く理解する必要があると感じています。
まとめ
生産性基準値を用いた開発工数見積もりは、プロジェクト管理の基本的なスキルの一つだと理解しました。
しかし、単純な計算だけでなく、様々な要因を考慮する必要があり、その点が難しいと感じています。
今後の学習では、この手法をより深く理解するとともに、他の見積もり手法(ファンクションポイント法など)についても学んでいきたいと思います。
また、実際のプロジェクトでどのように適用されているのかについても、さらに調査を進めていく予定です。