「画像によるグラフだけではなく、動きのあるグラフを作成したい」
「Webで作成したコンテンツを公開したい」
Pythonのスキルがあれば、Plotlyで上記のことが実現できます。
Webのスキルがなくても、PythonのスキルだけでOKです。
本記事の内容
- Plotlyとは?
- Plotlyのシステム要件
- Plotlyのインストール
- Plotlyの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
Plotlyとは?
Plotlyは、インタラクティブなビジュアライゼーションを作成するPythonライブラリです。
インタラクティブなビジュアライゼーションという表現は、説明が必要となります。
まず、インタラクティブなビジュアライゼーションとは、動的コンテンツのことです。
動的コンテンツとは、次のようなコンテンツを言います。
クリックやマウスオーバーで、何かしらの動きのあるコンテンツのことですね。
Plotlyは動的コンテンツを表現するために、htmlファイルを作成しています。
そして、そのhtmlファイルにはJavaScriptがゴリゴリとコーディングされています。
これが、Plotlyによるインタラクティブなビジュアライゼーションの正体です。
このような仕組みは、Pythonには結構ありますね。
上記のfoliumやStreamlitも同じように、Pythonでhtmlを作成します。
そして、そのhtmlでコンテンツを表現しています。
では、このことができると何が嬉しいのでしょうか?
Pythonしか触れなくても、動的コンテンツが作成できるようになります。
これは、十分に嬉しいことだと思います。
動的コンテンツを作成するためには、Webプログラミングのスキルが必要になります。
少なくとも以下の3つのスキルが必要となります。
- HTML
- CSS
- JavaScript
これらのスキルがなくても、動的コンテンツを作成できるようになるのです。
もっと言うと、スキルがあっても、嬉しいかもしれません。
Pythonだけで動的コンテンツを作成できるなら、面倒な手間が確実に減ります。
jsやcssによる微調整は、正直面倒です。
そのような作業から解放されることは、十分に嬉しいことになります。
以上、Plotlyについて説明しました。
次は、Plotlyのシステム要件を確認します。
Plotlyのシステム要件
現時点(2021年8月)でのPlotlyの最新バージョンは、5.1.0となります。
この最新バージョンは、2021年6月29日にリリースされています。
サポートOSに関しては、以下を含むクロスプラットフォーム対応です。
- Windows
- macOS
- Linux
OSに関しては、Pythonが動けば何でも問題ないでしょう。
また、サポート対象となるPythonのバージョンは、以下。
- Python 3.6
- Python 3.7
- Python 3.8
- Python 3.9
なお、Pythonの公式開発サイクルは以下。
バージョン | リリース日 | サポート期限 |
3.6 | 2016年12月23日 | 2021年12月 |
3.7 | 2018年6月27日 | 2023年6月 |
3.8 | 2019年10月14日 | 2024年10月 |
3.9 | 2020年10月5日 | 2025年10月 |
Plotlyのサポート状況は、Pythonの公式開発サイクルと同じです。
したがって、Plotlyは適切にメンテナンスされていると言えるでしょう。
Pythonのライブラリには、放置されたままのモノが結構ありますからね。
適切にメンテナンスされていると、安心して使い続けることができます。
その意味では、Plotlyは安心して使えると言えます。
以上、Plotlyのシステム要件の説明でした。
次は、Plotlyのインストールを行います。
Plotlyのインストール
まずは、現状のインストール済みパッケージを確認しておきます。
>pip list Package Version ---------- ------- pip 21.2.3 setuptools 57.4.0
次にするべきことは、pipとsetuptoolsの更新です。
pipコマンドを使う場合、常に以下のコマンドを実行しておきましょう。
python -m pip install --upgrade pip setuptools
では、Plotlyのインストールです。
Plotlyのインストールは、以下のコマンドとなります。
pip install plotly
インストールは、少しだけ時間がかかります。
では、どんなパッケージがインストールされたのかを確認しましょう。
>pip list Package Version ---------- ------- pip 21.2.3 plotly 5.1.0 setuptools 57.4.0 six 1.16.0 tenacity 8.0.1
それほど依存するパッケージは、ありません。
そう考えると、比較的容易に既存環境にも導入できそうです。
以上、Plotlyのインストールの説明でした。
最後に、Plotlyの動作確認を行います。
Plotlyの動作確認
Plotly公式サイトにあるサンプルコードです。
import plotly.graph_objects as go fig = go.Figure(data=go.Bar(y=[2, 3, 1])) fig.write_html('first_figure.html', auto_open=True)
上記を実行すると、「first_figure.html」が作成されます。
そして、自動的にブラウザでそのhtmlが表示されます。
表示されるhtmlは、以下。
グラフにマウスカーソルをあてると、情報が表示されます。
インタラクティブなグラフであることが、確認できます。
他にも、画像としてダウンロードする機能なども付属しています。
これはこれでスゴク便利です。
以上、Plotlyの動作確認についての説明でした。