この記事は、matplotlibのインストールについて解説しています。
Python初心者・入門者でも、matplotlibをインストールできるように説明しています。
本記事の内容
- matplotlibとは?
- matplotlibのシステム要件
- matplotlibのインストール
- matplotlibの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
matplotlibとは?
matplotlibとは、Python用のグラフ描画ライブラリです。
次のようなグラフを描画する際に必要になります。
Pythonは、データ分析・解析で利用されることが多いです。
そうなってくると、グラフ作成の機会は多くなってきます。
そのような事情もあり、matplotlibはPythonでは欠かせないライブラリと言えます。
そのことを表しているのが、matplotlibに依存するライブラリの多さです。
PyPI(The Python Package Index)
https://pypi.org/
上記において、「matplotlib」で検索した結果が以下。
matplotlibに関連するプロジェクト数が、3903という結果です。
すべてがそうとは限りませんが、matplotlibに依存したライブラリが多いことがわかります。
また、パッケージ名に「matplotlib」を入れずに、依存するライブラリも多く存在します。
Pythonを知れば知るほど、matplotlibを知ることになります。
それほどまでに、matplotlibはPythonでは欠かせないライブラリということです。
以上、matplotlibについての説明でした。
次は、matplotlibのシステム要件を確認します。
matplotlibのシステム要件
現時点(2021年6月末)でのmatplotlibの最新バージョンは、3.4.2となります。
この最新バージョンは、2021年5月8日にリリースされています。
サポートOSに関しては、以下を含むクロスプラットフォーム対応となります。
- Windows
- macOS
- Linux
基本的には、matplotlibはOSを問わないということです。
ただ、Pythonのバージョンには注意が必要となります。
サポート対象となるPythonのバージョンは以下。
- Python 3.7
- Python 3.8
- Python 3.9
基本的には、新しいモノにしか対応しないと言えますね。
すでにもう、Python 3.6のサポートをやめています。
以下は、Python公式開発サイクルです。
バージョン | リリース日 | サポート期限 |
3.6 | 2016年12月23日 | 2021年12月 |
3.7 | 2018年6月27日 | 2023年6月 |
3.8 | 2019年10月14日 | 2024年10月 |
3.9 | 2020年10月5日 | 2025年10月 |
上記を見ると、少しの期間だけ 3.6のサポート期限は残っています。
でも、もうPython 3.6は切り捨てるということです。
このようなスピード感は、個人的には大歓迎です。
それも、matplotlibのようなPythonの主要ライブラリでやることに意味があります。
なぜなら、matplotlibに依存しているライブラリが、その流れに乗ることになるからです。
そうすれば、Python全体で好循環が生まれるでしょう。
と言っても、これは理想ですけどね。
実際は、放置されたライブラリも結構多くあります。
話が逸れましたが、matplotlibではPython 3.7以降が必要ということだけでも覚えましょう。
もし、Pythonのバージョンアップが必要であれば、ちょっと頑張る必要があります。
WindowsでPythonのバージョンを上げるなら、次の記事が役に立ちます。
Linuxの場合は、Pythonのバージョンアップについては注意が必要です。
次の記事では、Ubuntuを例に注意すべき内容や対応方法について解説しています。
以上、matplotlibのシステム要件について説明しました。
次は、matplotlibをインストールしていきます。
matplotlibのインストール
最初に、Pythonのバージョンを確認しておきます。
>python -V Python 3.9.5
最新版のmatplotlibに対応しています。
次に、現状のインストール済みパッケージを確認しておきます。
>pip list Package Version ---------- ------- pip 21.1.2 setuptools 57.0.0
次にするべきことは、pipとsetuptoolsの更新です。
pipコマンドを使う場合、常に以下のコマンドを実行しておきましょう。
python -m pip install --upgrade pip setuptools
では、matplotlibのインストールです。
matplotlibのインストールは、以下のコマンドとなります。
pip install matplotlib
インストールは、すぐに終わります。
では、どんなパッケージがインストールされたのかを確認しましょう。
>pip list Package Version --------------- ------- cycler 0.10.0 kiwisolver 1.3.1 matplotlib 3.4.2 numpy 1.21.0 Pillow 8.2.0 pip 21.1.2 pyparsing 2.4.7 python-dateutil 2.8.1 setuptools 57.0.0 six 1.16.0
そこそこの数のパッケージが、インストールされました。
画像処理にはPillow、計算処理にはnumpyということでしょう。
pyparsingは、パーサを自作する際に利用します。
pyparsingについては、次の記事で解説しています。
その他にもありますが、パッケージについてはこの辺でやめておきます。
とにかく、matplotlib自身も他のライブラリに依存しているということです。
以上、matplotlibのインストールについて説明しました。
最後は、matplotlibの動作確認を行います。
matplotlibの動作確認
動作確認は、次のコードで可能です。
import matplotlib.pyplot as plt plt.plot([1, 2, 3]) plt.savefig('myfig.png')
実行すると、同一フォルダ上に「myfig.png」が作成されます。
この画像ファイルを確認できれば、matplotlibの動作確認は完了です。
以上、matplotlibの動作確認についての説明でした。