手っ取り早くMeCabの辞書が必要な場合、pipコマンドだけで辞書が手に入ります。
「pip install ipadic」を実行するだけです。
本記事の内容
- ipadicとは?
- ipadicのシステム要件
- ipadicのインストール
- ipadicの動作確認
それでは、上記に沿って確認していきます。
ipadicとは?
ipadicとは、MeCabに同梱されていたIPAdic(IPA辞書)です。
ただ、2007年以降、IPA辞書は更新されていません。
そのため、本格的に利用するのは避けた方がよいでしょう。
そもそも、IPAdic(IPA辞書)はMeCabに同梱されているはずです。
では、なぜそんなモノをわざわざインストールする必要があるのでしょうか?
それは、次のようなライブラリが存在するからです。
- fugashi
- mecab-python3
これらのライブラリをインストールすると、MeCabが同時にインストールされます。
その際、辞書は一緒にダウンロードされません。
辞書がなければ、MeCabで形態素解析はできません。
そんな時に、気軽にインストールできる辞書があれば助かります。
それが、ipadicだということです。
同じように気軽にインストールできる辞書として、unidic-liteが存在します。
なお、fugashiとmecab-python3はともにunidic-liteを推奨しています。
ただし、本格的に運用する際は別の辞書をおススメしていますけどね。
以上、ipadicについて説明しました。
次は、ipadicのシステム要件を確認します。
ipadicのシステム要件
現時点(2021年8月)でのipadicの最新バージョンは、1.0.0となります。
この最新バージョンは、2020年7月20日にリリースされています。
サポートOSに関しては、以下を含むクロスプラットフォーム対応です。
- Windows
- macOS
- Linux
また、サポート対象となるPythonのバージョンは記載がありません。
唯一あったのは、Python 3系と言う情報だけです。
Python 2系でなければ、問題はないということでしょう。
以上、ipadicのシステム要件の説明でした。
次は、ipadicのインストールを行います。
ipadicのインストール
まずは、現状のインストール済みパッケージを確認しておきます。
>pip list Package Version ---------- ------- pip 21.2.4 setuptools 57.4.0
次にするべきことは、pipとsetuptoolsの更新です。
pipコマンドを使う場合、常に以下のコマンドを実行しておきましょう。
python -m pip install --upgrade pip setuptools
では、ipadicのインストールです。
ipadicのインストールは、以下のコマンドとなります。
pip install ipadic
インストールは、一瞬で終わります。
では、どんなパッケージがインストールされたのかを確認しましょう。
>pip list Package Version ---------- ------- ipadic 1.0.0 pip 21.2.4 setuptools 57.4.0
インストールされたのは、ipadicだけです。
つまり、依存パッケージは存在しません。
そして、辞書ファイルは以下のように保存されています。
以上、ipadicのインストールの説明でした。
最後に、ipadicの動作確認を行います。
ipadicの動作確認
ipadicの動作確認を行います。
確認は、次のコードとなります。
import ipadic print(ipadic.MECAB_ARGS)
上記を実行します。
問題なければ、次のように表示されます。
-r "●●●\lib\site-packages\ipadic\dicdir\mecabrc" -d "●●●\lib\site-packages\ipadic\dicdir"
「●●●」は、各自の環境で異なります。
この変数(ipadic.MECAB_ARGS)を利用すれば、MeCabに辞書のありかを教えれられます。
以上、ipadicの動作確認についての説明でした。