PythonからMemcachedを操作する方法を解説しています。
その際に利用するのが、pymemcacheとなります。
本記事の内容
- pymemcacheとは?
- pymemcacheのシステム要件
- pymemcacheのインストール
- pymemcacheの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
pymemcacheとは?
pymemcacheとは、高速な処理を行うMemcachedクライアントのことを言います。
100%Pythonでコーディングされたpure-Pythonとなります。
pure-Pythonであることから、要件さえ満たせば容易に導入できそうです。
また、Memcachedクライアントとしては、最も活発なPythonライブラリとなります。
やはり、更新頻度の高いライブラリには安心感があります。
以上、pymemcacheに関しての説明でした。
次は、pymemcacheのシステム要件を確認します。
pymemcacheのシステム要件
現時点(2021年6月)でのpymemcacheの最新バージョンは、3.4.4となります。
この最新バージョンは、2021年6月3日にリリースされています。
サポートOSに関しては、以下を含むクロスプラットフォーム対応と思われます。
- Windows
- macOS
- Linux
pure-Pythonであるならば、基本的にはOSに関係なく動きます。
そして、サポート対象となるPythonのバージョンは以下。
- Python 2.7
- Python 3.6
- Python 3.7
- Python 3.8
- Python 3.9
もうPython 2系は、さすがに切り捨てるべきでしょう。
互換性を保つために、無駄な分岐とかが記述されているはずです。
あと、Memcachedが動く環境を用意しておく必要はあります。
Ubuntuへのインストールなら、次の記事で解説しています。
以上、pymemcacheのシステム要件についての説明でした。
次は、pymemcacheをインストールしていきます。
pymemcacheのインストール
最初に、現状のインストール済みパッケージを確認しておきます。
>pip list Package Version ---------- ------- pip 21.1.2 setuptools 57.0.0
次にするべきことは、pipとsetuptoolsの更新です。
pipコマンドを使う場合、常に以下のコマンドを実行しておきましょう。
python -m pip install --upgrade pip setuptools
では、pymemcacheのインストールです。
pymemcacheのインストールは、以下のコマンドとなります。
pip install pymemcache
インストールは、すぐに終わります。
では、どんなパッケージがインストールされたのかを確認しましょう。
>pip list Package Version ---------- ------- pip 21.1.2 pymemcache 3.4.4 setuptools 57.0.0 six 1.16.0
pymemcacheは、sixに依存してます。
sixは、Python 2と3の互換性を維持するために必要なライブラリとなります。
このようなところでも、古いPythonへのサポートが影響しています。
以上、pymemcacheのインストールの説明でした。
最後に、pymemcacheの動作確認を行います。
pymemcacheの動作確認
動作確認用のコードは、以下。
from pymemcache.client.base import Client client = Client(('localhost', 11211)) # SET client.set('some_key', 'some_value') #GET result = client.get('some_key') print(result) client.close()
SETとGETを同じプログラム内で処理しています。
上記コードを実行すると、以下の結果となります。
b'some_value'
byte型の戻り値になるようです。
なお、上記はPythonとMemcachedが同じマシン上で動いていることを想定しています。
以上、pymemcacheの動作確認を説明しました。