Ubuntu 20.04には、MariaDB 10.3系がaptでインストールされます。
それではなく最新のMariaDBをインストールしたい場合は 、この記事をご覧ください。
本記事の内容
- OS標準のMariaDB
- 最新版MariaDBのインストール
- MariaDBの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
OS標準のMariaDB
Ubuntuには、OS標準のソフトウェアが存在しています。
MySQLのような人気ソフトウェアなら、ほぼ確実にOS標準が存在します。
「MariaDBはどうなのか?」と思いましたが、ちゃんと存在しています。
と言うのも、マイナーなソフトであれば、OS標準が用意されていないこともあるのです。
その点では、MariaDBはもう十分に認知された存在なのかもしれません。
今回は、次のUbuntuバージョンで検証しています。
$ cat /etc/lsb-release DISTRIB_ID=Ubuntu DISTRIB_RELEASE=20.04 DISTRIB_CODENAME=focal DISTRIB_DESCRIPTION="Ubuntu 20.04.1 LTS"
Ubuntu 20.04のOS標準となるMariaDBは、以下のコマンドで確認できます。
$ sudo apt info mariadb-server Package: mariadb-server Version: 1:10.3.31-0ubuntu0.20.04.1 Priority: optional Section: universe/database Source: mariadb-10.3 Origin: Ubuntu Maintainer: Ubuntu Developers <ubuntu-devel-discuss@lists.ubuntu.com> Original-Maintainer: Debian MySQL Maintainers <pkg-mysql-maint@lists.alioth.debian.org> Bugs: https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+filebug Installed-Size: 68.6 kB Depends: mariadb-server-10.3 (>= 1:10.3.31-0ubuntu0.20.04.1) Homepage: https://mariadb.org/ Download-Size: 12.7 kB APT-Sources: http://archive.ubuntu.com/ubuntu focal-updates/universe amd64 Packages Description: MariaDB database server (metapackage depending on the latest version) This is an empty package that depends on the current "best" version of mariadb-server (currently mariadb-server-10.3), as determined by the MariaDB maintainers. Install this package if in doubt about which MariaDB version you need. That will install the version recommended by the package maintainers. . MariaDB is a fast, stable and true multi-user, multi-threaded SQL database server. SQL (Structured Query Language) is the most popular database query language in the world. The main goals of MariaDB are speed, robustness and ease of use.
10.3.xが、Ubuntu 20.04のOS標準になります。
OS標準のソフトウェアは、UbuntuのOSバージョン毎に用意されています。
バージョンがOS毎に用意されているということです。
Ubuntu | MariaDB |
18.04 | 10.1.x |
20.04 | 10.3.x |
21.04 | 10.5.x |
ちなみに、MariaDBの最新バージョンは10.6.xです。
そして、マイナーバージョンアップは各バージョン毎に継続されています。
以上、OS標準のMariaDBについて説明しました。
次は、最新版のMariaDBをインストールしていきます。
最新版MariaDBのインストール
インストールは、リポジトリを更新することで対応します。
aptで認識できるMariaDBを最新のモノに置き換えるということです。
その手順は、次のページで説明されています。
https://mariadb.org/download/
上記にアクセスすると、次のような画面が表示されます。
リポジトリを更新してインストールするので、「MariaDB Repositories」タブを選択します。
次のように画面が切り替わります。
まずは、ディストリビューションを選択します。
ディストリビューションを選択すると、MariaDBのバージョンを選べるようになります。
Mirrorは、自動で選択されています。
おそらく、現在位置から最寄りの場所にあるサーバーが選択されているのでしょう。
韓国のサーバーが選ばれている状態です。
選択した条件によって、コマンドが表示されます。
sudo apt-get install software-properties-common dirmngr apt-transport-https sudo apt-key adv --fetch-keys 'https://mariadb.org/mariadb_release_signing_key.asc' sudo add-apt-repository 'deb [arch=amd64,arm64,ppc64el] https://mirror.yongbok.net/mariadb/repo/10.6/ubuntu focal main'
上記コマンドにより、リポジトリへの登録が行われます。
リポジトリへの登録が完了したら、パッケージ一覧を更新します。
sudo apt update
この時点で、aptで認識できるMariaDBを確認しましょう。
$ sudo apt info mariadb-server Package: mariadb-server Version: 1:10.6.4+maria~focal Priority: optional Section: database Source: mariadb-10.6 Maintainer: MariaDB Developers <maria-developers@lists.launchpad.net> Installed-Size: 10.2 kB Depends: mariadb-server-10.6 (>= 1:10.6.4+maria~focal) Homepage: https://mariadb.org/ Download-Size: 2,828 B APT-Sources: https://mirror.yongbok.net/mariadb/repo/10.6/ubuntu focal/main arm64 Packages Description: MariaDB database server (metapackage depending on the latest version) This is an empty package that depends on the current "best" version of mariadb-server (currently mariadb-server-10.6), as determined by the MariaDB maintainers. Install this package if in doubt about which MariaDB version you need. That will install the version recommended by the package maintainers. . MariaDB is a fast, stable and true multi-user, multi-threaded SQL database server. SQL (Structured Query Language) is the most popular database query language in the world. The main goals of MariaDB are speed, robustness and ease of use.
OS標準であるMariaDB 10.3系から、MariaDB 10.6系に変更されています。
では、あとはインストールするだけです。
sudo apt install mariadb-server
上記を実行すると、「続行しますか? [Y/n]」と聞かれます。
「Y」と入力して、Enter。
処理がエラーなく終了したら、MariaDBのインストールは完了です。
以上、最新版MariaDBのインストールについての説明でした。
最後は、MariaDBの動作確認を行います。
MariaDBの動作確認
まずは、MariaDBに接続します。
sudo mariadb
接続できたら、次にクエリを実行します。
MariaDB [(none)]> select version(); +-------------------------------------+ | version() | +-------------------------------------+ | 10.6.4-MariaDB-1:10.6.4+maria~focal | +-------------------------------------+ 1 row in set (0.000 sec)
MariaDB 10.6.4がインストールされていることを確認できます。
MariaDBのバージョン確認については、次の記事でまとめています。
バージョンは、クライアントとサーバーでそれぞれに存在しています。
それらの区別について、DB初心者でもわかるように上記の記事で説明しています。
以上、MariaDBの動作確認について説明しました。