「描き込みの量を調整したい」
「SD 1.5ベースのモデルではflatをLoRAとして利用していた」
このような場合には、この記事の内容が参考になります。
この記事では、SDXL用LoRAのflat(以下では、flat XLと呼ぶ)について解説しています。
本記事の内容
- flat XLとは?
- flat XLの利用方法
- flat XLの動作確認
それでは、上記に沿って解説していきます。
flat XLとは?
flatと言えば、SD 1.5用のflatを利用していた方も多いのではないでしょうか。
https://civitai.com/models/81291/flat2
当サイトでも、次の記事でflatについて説明しています。
このflatが、SDXL用でリリースされました。
この時点では、正式な名称が見当たりません。
通常、SDXL用は名称の後ろに「XL」を追加する傾向があります。
その傾向に従って、SDXL 1.0用のflatをflat XLとここでは呼びます。
このLoRAを用いると、画像の描き込み量を調整できます。
SDXL 1.0ベースになって、flat XLによる効果はさらにUPしているように感じます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/00019-3162641059.jpg)
左が、flat XL適用前の画像です。
そして、右がflat XL(weightは-2)を適用した画像になります。
アニメ画像の場合、描き込みがより顕著に現れます。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/00016-3162641059.jpg)
画像としては、好みが分かれるでしょうけどね。
まあ、この辺は各自で好みの描き込み調整を行ってください。
また、flat XLでもweightをプラス(描き込み量DOWN)にすればフラットな画像になります。
でも、通常はweightをマイナス(描き込み量UP)にして利用することになるでしょうね。
以上、flat XLについて説明しました。
次は、flat XLの利用方法を説明します。
flat XLの利用方法
flat XLの利用方法を説明します。
ここでは、AUTOMATIC1111版web UIの利用を前提に説明を行います。
ただし、SDXLを利用するにはweb UIのバージョンに注意が必要となります。
web UIでSDXLを利用する方法は、次の記事で説明しています。
さらには、SDXLでLoRAを利用するにはv1.5.1以降である必要があります。
とにかく、最新のweb UIをインストールしましょう。
では、Hugging Face上の公式ページからファイルをダウンロードします。
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/77429c23db9eafa10ae368025473dcc8.png)
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/image-78.png)
現状は、Hugging Faceのみからダウンロード可能です。
おそらく、そのうちにCivitai上でも公開されるとは思います。
ダウンロードしたファイルの設置場所は、「models\Lora」ディレクトリです。
LoRAの利用方法の詳細は、次の記事で説明しています。
ファイルを設置できたら、web UIを再起動します。(最も確実)
これでflat XLが読み込まれたはずです。
flat XLを利用するには、プロンプトに以下を追加します。
(※まだ試作品段階ということのため、変わる可能性はあるかもしれません)
<lora:sdxl2-flat2-512b:-2>
以上、flat XLの利用方法を説明しました。
次は、flat XLの動作確認を説明します。
flat XLの動作確認
flat XLの動作確認を行います。
動作確認として、以下のweightで画像を生成します。
- 1
- 0.5
- 0
- -1
- -2
「0」は、LoRA未使用と同じです。
この順番で生成した画像は、右に行くにつれて描き込み量がUPすることになります。
そして、モデルには以下を利用します。
- SDXL 1.0
- RunDIffusion XL
- TalmendoXL
- CounterfeitXL
- BreakDomainXL
- Osorubeshi alpha XL
- NightVision XL
SDXL 1.0以外の各モデルについては、以下の記事で説明しています。
各モデルを用いて、各weightで生成した画像は以下となります。
SDXL 1.0
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0011-3592925369.jpg)
RunDIffusion XL
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0014-3883888130.jpg)
TalmendoXL
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0015-1590753861.jpg)
CounterfeitXL
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0005-1824695718.jpg)
BreakDomainXL
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0004-1824695718.jpg)
Osorubeshi alpha XL
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0003-1824695718.jpg)
NightVision XL
![](https://self-development.info/wp-content/uploads/2023/08/xyz_grid-0002-698567348.jpg)
もちろん、この結果だけですべてを語ることはできません。
しかし、ある程度の傾向は把握できそうです。
全体的に言えることですが、構図の変化がほとんどありません。
SD 1.5用のflatでは、モデルによっては構図の変化が結構あります。
これは、ベースとなっているSDXL 1.0の性能がUPしたからなのでしょうかね。
以上、flat XLの動作確認を説明しました。