都道府県別のエリアマーケティングに興味がありますか?
あるなら、是非ともこの記事をご覧ください。
プログラミングができますか?
できなくてもなんとかなるかもしれません。
頑張って、ついてきてください。
楽しいことを教えます。
そして、楽しいことができる方法を説明します。
本記事の内容
- 都道府県別のエリアマーケティング
- Googleトレンドの情報を取得する
- 日本地図に分析結果を反映させる
- 都会と地方では趣味・嗜好が異なる
まずは、面白い結果からご覧ください。
都道府県別のエリアマーケティング
「都道府県別のエリアマーケティング」は、堅苦しいですね。
「都道府県別で何に興味があるのか?」を分析するということです。
早速、その実例を見ていきましょう。
実際の例を見た方が、理解も進みます。
「コロナ」に興味がある都道府県(集計期間2020年1月1日~2020年5月31日)
暖色系の色ほど、「コロナ」に興味があるということです。
つまり、福井県が日本で最も「コロナ」に興味があると言えます。
興味があるとは、検索比率が高いということです。
あくまで比率です。
決して最も「コロナ」と検索した回数が、多いということではありません。
例えば、以下のケースです。
数値は、理解しやすいように極端にしています。
都道府県 | 全検索数 | 「コロナ」検索数 | 「コロナ」検索比率 |
北海道 | 100 | 70 | 70% |
東京 | 1000 | 100 | 10% |
福井 | 100 | 90 | 90% |
「コロナ」の検索数は、東京が最も多いです。
でも、検索比率は最低です。
もう一度言いますが、検索数ではなく検索比率での比較となります。
「マスク」に興味がある都道府県(集計期間2020年1月1日~2020年5月31日)
北海道、富山県、三重県で「マスク」が比較的多く検索されました。
福井県は、「コロナ」に興味は持ったが、「マスク」にはそれほど興味を持たなかったと言えます。
この関連性は、どういうことなのでしょうね。
わかる方いますか?
ちなみに、東京は「コロナ」も「マスク」にも興味はないようです。
あくまで比率ですけどね。
これは、おそらく東京は人口が多くて、他県よりは多様性があるからだと思います。
簡単に言えば、いろんな考えを持った人間がいるということでしょう。
Googleトレンドの情報を取得する
先ほどから、検索比率という言葉が頻繁に出てきます。
これは、Googleの検索の結果から取得しています。
もっと正確に言うと、Google Trends(トレンド)からデータを取得しています。
このデータの取得方法は?ですよね。
プログラミングで取得できます。
言語は、Pythonとなります。
具体的には、Pythonでpytrendsというライブラリを利用します。
pytrendsのインストール方法は、次の記事を参考にしてください。
pytrendsのインストール方法【グーグル(検索)トレンド】
pytrendsの具体的な使い方は、次の記事を参考にしてください。
pytrendsの使い方【GoogleトレンドをPythonで】
上記の記事通りにすれば、Googleトレンドから検索比率を取得できます。
では、次は取得したデータを日本地図に反映させる方法を説明します。
日本地図に分析結果を反映させる
必要なライブラリが、2つあります。
- japanmap
- matplotlib
matplotlibは、もしかしたらインストール済みかもしれません。
「グラフを描くためのライブラリ」と、ここでは理解しておいてください。
japanmapは、日本地図を描くために必要です。
matplotlibとjapanmapを利用して、色付きの日本地図が作成されています。
インストール
matplotlibライブラリのインストール
pip install matplotlib
japanmapライブラリのインストール
pip install japanmap
コード
適切にライブラリがインストールされていれば、コピペで動くと思います。
わかりやすさ重視のため、エラー処理は未対応です。
from pytrends.request import TrendReq from japanmap import picture import matplotlib.pyplot as plt import matplotlib.cm as cm # キーワード設定 keyword = "マスク" # Google Trends(トレンド)からデータ取得 pytrends = TrendReq(hl='ja-JP', tz=-540) kw_list = [keyword] pytrends.build_payload(kw_list, cat=0, timeframe='2020-01-01 2020-05-31', geo='JP', gprop='') df = pytrends.interest_by_region(resolution='JP', inc_low_vol=True, inc_geo_code=True) df['geoCode'] = df['geoCode'].str.replace('JP-', '').astype(int) # データ作成 # 共通データ作成 cmap = plt.get_cmap('jet') norm = plt.Normalize(vmin=df[keyword].min(), vmax=df[keyword].max()) # カラーバー用データを作成 mappable = cm.ScalarMappable(cmap=cmap, norm=norm) mappable._A = [] # 日本地図用データを作成 fcol = lambda x: '#' + bytes(cmap(norm(x), bytes=True)[:3]).hex() # 図を描画 # 図のベースを描く plt.figure(figsize=(10,8)) # 日本地図を描く plt.imshow(picture(df[keyword].apply(fcol))); # カラーバーを描く plt.colorbar(mappable)
詳細にコメントを記載しています。
各関数の詳細は、各ライブラリの公式ページで確認してください。
都会と地方では趣味・嗜好が異なる
これ、何のキーワードで検索した結果かわかりますか?
東京がトップです。
答えは、「タピオカ」です。
なお、集計期間は2019年1月1日~2019年12月31日です。
大阪でも結構高い比率で検索されていますね。
これは、単純に東京や大阪といった都市部のみで話題になったからだと推測されます。
「タピオカが日本中で流行っている」と勘違いして、四国でタピオカ屋を営業したら痛い目にあいそうです。
そもそも、四国では「タピオカ」について検索する人がいないのですから。
つまり、興味がないということです。
ただ、これは私の仮説に過ぎません。
このような仮説を簡単に立てる材料が、すぐに手に入るのです。
素晴らしいことだと思いませんか?
もう、マーケティング会社にバカ高い費用を払う必要がありません。
そして、あてにならない消費者アンケートも必要ありません。
ましてや、Googleの検索結果なんて、消費者の本音だらけです。
これを活かして、マーケティングを効率的かつ効果的にやっていきましょう。