「ヘッドレスCMSの使い方がよくわかならない・・・」
先日、ヘッドレスCMSを上記のようにディスる記事を書きました。
ヘッドレスCMSのメリット・デメリット【WordPress勝ち】
タイトルに書いたように、CMSとしてはWordPressの圧勝です。
今でもこの考え方は、変わりません。
ただ、実際にヘッドレスCMSを触らずに評価を下したままも気持ち悪いです。
そのため、ヘッドレスCMSの「microCMS」を実際に触りました。
microCMSを選んだ理由は、日本語対応で簡単に利用をはじめることができるからです。
あとは、日本で最も盛り上がっている(上がりつつある?)ヘッドレスCMSだからです。
さて、実際に触ってみての感想ですが、意外なモノとなりました。
この記事では、次の内容に沿って説明していきます。
本記事の内容
- microCMSの有効な使い方【ブログではなくCDNとして使う】
- microCMSのCDNとしての評価
- microCMSをCDNとして使う実例
- 他のヘッドレスCMSの可能性
この記事を書いている私は、現在は大手企業で働く副業エンジニアです。
- 副業実績は総収入2000万円以上
- 転職経験6回(ベンチャーから上場企業まで)
- 要件定義、設計、開発、保守まで何でもOK、サーバー構築も得意
この記事は、CDNに関して知識のある人向けです。
「CDNとは何ぞや?」という方は、まずはCDN自体について検索で調べてください。
CDNに関して知識のある方には、メリットのある内容です。
microCMSの有効な使い方【ブログではなくCDNとして使う】
結論から言います。
microCMSはCMSではなく、CDNとして使えます。
CMSとして使えない理由は、次の記事をご覧ください。
ヘッドレスCMSのメリット・デメリット【WordPress勝ち】
では、CDNとして使えるという意味を説明します。
microCMSでは、画像が登録可能です。
※実際の登録方法は、「microCMSをCDNとして使う実例」で説明
その画像は、microCMSの保有するサーバーに保存されます。
そして、以下のようなURLが付与されます。
https://images.microcms-assets.io/○○○
この画像は、microCMSに登録した画像です。
画像URLの後ろにパラメータを付与することにより、画像のリサイズや切り抜きを柔軟に行うことができます。
ちなみに上記の画像には、?=300を付加しています。
これって、普通にCDNです。
現在は、画像のアップロードを管理画面から行うだけのようです。
将来的には、プログラムで画像をアップロードできて欲しいですね。
microCMSのCDNとしての評価
CDNとして技術面で評価すると、まだまだ貧弱かもしれません。
上記で述べたように、プログラムで自動的にアップロードなどできませんので。
ただ、ブログや企業サイトレベルであれば、それほど高機能なCDNは不要です。
よって、機能的にはmicroCMSで十分です。
機能的には、問題ナシなので、コストの面だけで比較します。
microCMSの無料枠で利用可能な100GB(1ヶ月)での比較です。
Amazon CloudFront | 1,221円 |
Azure Content Delivery Network | 1,381円 |
NTT Com Cloudn CDN | 1,500円 |
IIJ GIO コンテンツアクセラレーション | 1,500円 |
KeyCDN Asia | 1,071円 |
IDC Frontier コンテンツキャッシュ | 900円 |
microCMS | 無料 |
※記事作成時点(2020年5月17日16時)のレート1ドル107.09 円で計算しています。
こうやって比較してみると、やばくないですか?
転送量が100GBという制限はありますが、無料でCDNを利用できるのはアリエナイです。
ちなみに、転送量100GBですが、20万PVぐらいまで耐えられそうです。
1枚でサイズが約54KBです。
1ページに多めで10枚の画像を表示したとします。
そうすると、1ページに合計で約540KBの転送量となります。
100GB(104857600KB)÷ 540KB = 約194181
これが20万PVの根拠です。
また、この数字以上に耐えられる可能性が高いです。
上図は、画像のhttpヘッダー情報です。
Chromeデベロッパー・ツールで見ることができます。
cache-control:public, max-age=31536000
status:304
これらの値より、ブラウザキャッシュが効いていることがわかります。
最大で1年間はブラウザキャッシュが有効です。
ブラウザキャッシュが有効であれば、転送量が増えることもありません。
よくわからない方は、詳細は知る必要はありません。
とにかく、転送量はそれほど増えないという認識でOKです。
うまくいけば、30万PVぐらいまでは耐えることができるかもしれません。
もちろん、これは推測に過ぎないことを留意してください。
microCMSをCDNとして使う実例
microCMSの使い方はこちらをご覧ください。
かなり、わかりやすいです。
https://microcms.io/blog/getting-started/
上記に従って、APIの型(リスト形式)まで作成してください。
フィールド:img
表示:画像URL
種類:画像
これらを入力します。
「完了」ボタンをクリック 。
「追加」ボタンをクリック 。
以下のペンアイコンをクリック 。
次のポップアップが表示。
これは、メニューの「メディア」をクリックした場合と内容です。
WordPressの「メディアライブラリ」と同じです。
画像は画像だけで管理する場所が、あるということですね。
画像が何もない場合は、「追加」ボタンを追加してください。
そうすれば、上記画像のように画像一覧が表示されます。
そこから公開したい画像を選択します。
「選択」ボタンをクリック。
「公開」ボタンをクリック。
「コンテンツを保存しました」とポップアップが表示されます。
これは、すぐに消えます。
「APIプレビュー」リンクをクリック。
「取得」ボタンをクリック。
同じ画面内に次の内容が、表示されます。
{ "id": "eqhdjtbui", "createdAt": "2020-05-17T07:55:53.676Z", "updatedAt": "2020-05-17T07:56:13.808Z", "img": { "url": "https://images.microcms-assets.io/protected/ap-northeast-1:baba86e3-3162-4815-a061-a28e3cffaf1d/service/jikolog/media/baseball_shinpan_safe.png" } }
次のURL部分が、画像URLです。
https://images.microcms-assets.io/protected/ap-northeast-1:baba86e3-3162-4815-a061-a28e3cffaf1d/service/jikolog/media/baseball_shinpan_safe.png
他のヘッドレスCMSの可能性
microCMSを検証してみて、CDNとしての使い道を見つけました。
こういう方向性なら、ヘッドレスCMSの生き残る道があるのかもしれません。
「インストールするタイプのヘッドレスCMSを同じように使えないか?」
以下は、インストールするタイプのヘッドレスCMSです。
- Ghost
- Strapi
- Directus
- Netlify CMS
「microCMSと同じように、CDNとして利用できるのかどうか?」
これを検証することに、興味があります。
もしかしたら、プログラムで自動的に画像をアップロードできるかもしれません。
オープンソースとして公開されているなら、自分で修正するのもありですね。
時間を見つけて、検証してみたいと思います。
まとめ
ヘッドレスCMSであるmicroCMSの用途について説明しました。
microCMSは、CDNとして利用できます。
それも100GB(1ヶ月)まで使えます。
他のCDNと比較も行いました。
無料で100GB使えるのは、圧倒的なメリットです。
ただし、こんなことがいつまで続くかどうかわかりません。
microCMSは、AWSを利用しているようです。
microCMS自体に利益がないと、サーバも維持できないでしょう。
正直、私はmicroCMSにお金を払って利用しようとは思いません。
こういう人ばかりだと、microCMSの無料枠もドンドン削られていくでしょう。
そういう理由もあり、オープンソースのヘッドレスCMSの可能性を探りたいと考えています。