Ubuntu 22.04 LTSへの最新版PostgreSQLのインストール

Ubuntu 22.04 LTSへの最新版PostgreSQLのインストール サーバー

「Ubuntu 22.04 LTSに最新版のPostgreSQLをインストールしたい」

このような場合には、この記事の内容が参考となります。
この記事では、Ubuntu 22.04 LTSに最新版PostgreSQLをインストールする方法を解説しています。

本記事の内容

  • Ubuntu 22.04におけるOS標準のPostgreSQL
  • Ubuntu 22.04における最新版PostgreSQLのパッケージ取得
  • Ubuntu 22.04への最新版PostgreSQLのインストール

それでは、上記に沿って解説していきます。

Ubuntu 22.04におけるOS標準のPostgreSQL

Ubuntuには、OS標準のソフトウェアが存在しています。
Apacheのような人気ソフトウェアであれば、ほぼ確実にOS標準が存在します。

もちろん、PostgreSQLにもOS標準のソフトウェアが存在しています。
Ubuntu 22.04 LTSであれば、以下がUbuntu公式リポジトリに登録されています。

$ sudo apt info postgresql 
Package: postgresql 
Version: 14+238 
Priority: optional 
Section: database 
Source: postgresql-common (238) 
Origin: Ubuntu 
Maintainer: Ubuntu Developers <ubuntu-devel-discuss@lists.ubuntu.com> 
Original-Maintainer: Debian PostgreSQL Maintainers <team+postgresql@tracker.debian.org> 
Bugs: https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+filebug 
Installed-Size: 71.7 kB 
Depends: postgresql-14 
Suggests: postgresql-doc 
Task: postgresql-server 
Download-Size: 3,288 B 
APT-Sources: http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy/main amd64 Packages 
Description: オブジェクトリレーショナル SQL データベース (サポート版) 
 本メタパッケージはサポートされる最新版の PostgreSQL データベースサーバに常 に依存しています。 
 . 
 PostgreSQL はフル機能を備えたオブジェクトリレーショナルデータベース管理シス テムです。SQL 
 標準の大部分をサポートし、多くの点でユーザが拡張できるよう設 計されています。機能の一部を以下に示します: ACID 
 トランザクション、外部キー、ビュー、シーケンス、サブクエリ、トリガ、 ユーザ定義型および関数、外部結合、多版型同時実行制御。グラフィカルユーザイ 
 ンターフェースや多くのプログラム言語用のバインディングも入手できます。

PostgreSQL 14.2が、Ubuntu 22.04におけるOS標準ということです。
このバージョンのPostgreSQLは、2022年2月10日にリリースされています。

このバージョンは、古くありません。
ただ、今後はどんどんこのバージョンは古くなっていきます。

なぜなら、基本的にOS標準のソフトウェアはバージョンが変わらないからです。
そのため、数年後にPostgreSQLをインストールしようとしても同じバージョンのままとなります。

現在、PostgreSQL 15がベータ版として公開されています。
PostgreSQL 15が本公開されたとしても、Ubuntu 22.04におけるOS標準はPostgreSQL 14のままです。

そのときに、それでは困ることになる場合もあるでしょう。
特にセキュリティ面での遅れは、致命傷にもなりかねません。

以上、Ubuntu 22.04におけるOS標準のPostgreSQLについて説明しました。
次は、Ubuntu 22.04における最新版PostgreSQLのパッケージ取得について説明します。

Ubuntu 22.04における最新版PostgreSQLのパッケージ取得

PPAを利用して最新版のパッケージを利用します。
PPAは、非公式リポジトリになります。

この場合の公式とは、Ubuntu公式のことです。
これを先ほどから、OS標準と言っています。

ただし、PPAと言っても、PostgreSQLが公認しているモノを利用します。
通常は、PPAを利用するには以下の作業が必要です。

  • リポジトリの追加
  • パッケージの更新

これらの作業をする前に、事前準備を行います。
リポジトリの追加に必要なツールの準備と言えます。

未インストールの場合は、次のコマンドでインストールします。

sudo apt install curl ca-certificates gnupg 

次は、追加するリポジトリの正当性を担保する作業を行います。
簡単に言うと、リポジトリの身元証明書のダウンロードということです。

curl https://www.postgresql.org/media/keys/ACCC4CF8.asc | gpg --dearmor | sudo tee /etc/apt/trusted.gpg.d/apt.postgresql.org.gpg >/dev/null

証明も終わったので、リポジトリへの追加を以下のコマンドで行います。

sudo sh -c 'echo "deb http://apt.postgresql.org/pub/repos/apt $(lsb_release -cs)-pgdg main" > /etc/apt/sources.list.d/pgdg.list'

上記が完了したら、ファイルの内容を確認します。

$ cat /etc/apt/sources.list.d/pgdg.list 
deb http://apt.postgresql.org/pub/repos/apt jammy-pgdg main

Ubuntu 22.04 LTSのコードネームである「jammy」が確認できます。
ここまで完了できたら、パッケージへの反映を行います。

sudo apt update

再度、パッケージを確認しましょう。

$ sudo apt info postgresql 
Package: postgresql 
Version: 14+241.pgdg22.04+1 
~

Versionが、「14+238」から「14+241.pgdg22.04+1」に変更されています。
まだ同じ14系同士であるため、それほど違いは感じません。

しかし、15系がリリースされると、一気にOS標準の14系は古くなってしまいます。
以上により、最新版のPostgreSQLをインストールする準備が整いました。

Ubuntu 22.04への最新版PostgreSQLのインストール

ここまでの作業が完了していれば、あとはもう簡単です。
最新のPostgreSQLは、次のコマンドでインストールできます。

sudo apt install -y postgresql

インストールは、少し時間がかかります。
インストールが完了したら、確認しておきます。

手っ取り早い動作確認は、バージョン確認を行うことです。
しかし、PostgreSQLのバージョン確認には簡単ではありません。

難しいと言うより、勘違いしてしまうのです。
そのことについては、次の記事で解説しています。

上記の記事の内容をもとに、バージョンの確認を行います。
まずは、postgresユーザーになります。

sudo -u postgres -i

次に、以下のコマンドでPostgreSQLサーバーに接続します。

$ psql 
psql (14.3 (Ubuntu 14.3-1.pgdg22.04+1)) 
"help"でヘルプを表示します。 
postgres=#

「psql (14.3 (Ubuntu 14.3-1.pgdg22.04+1))」は、psqlのバージョンに過ぎません。
このバージョンは、接続ツールであるクライアントのバージョンということです。

PostgreSQL(サーバー)自体のバージョンを確認するには、次のクエリを実行します。

postgres=# select version();

上記を実行した結果は、以下。

                                                           version 
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 
 PostgreSQL 14.3 (Ubuntu 14.3-1.pgdg22.04+1) on x86_64-pc-linux-gnu, compiled by gcc (Ubuntu 11.2.0-19ubuntu1) 11.2.0, 64-bit 
(1 行)

ここで表示されているバージョンが、PostgreSQLのバージョンとなります。
今回は、同じマシン上にサーバーもクライアントもインストールしています。
そのため、同じバージョンとなります。

なお、上記の結果画面から抜けるには「\q」を入力します。

以上、Ubuntu 22.04への最新版PostgreSQLのインストールを説明しました。

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