富士通、NECといった大企業が本当にヤバイです。
勤務している方は、覚悟しておいた方がよいでしょう。
そして、富士通やNECに寄生する下請け企業もアウトです。
同時に、IT業界の悪しき慣習である「多重下請け構造」も崩壊します。
今回の不況は、いろんな理由で国内SIerへ致命的なダメージを与えます。
もっと言えば、日本のIT業界に致命的なダメージを与えます。
おそらく、復活は不可能です。
SIer業界は、そもそもオワコンだった
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私は、10年以上前にインフラエンジニアから転職しています。
それは、SIer業界の将来性を悲観したからです。
その当時から、SIer業界は将来性がないと言われ続けてきました。
しかし、多くの国内企業がレガシー(古い)なシステムを捨てることができず、SIer業界もなんとか延命できてきました。
そうです、もともとSIer業界はオワコンだったのです。
そして、そのオワコンには拍車をかけたのが、 AWSを始めとしたクラウドの出現でした。
SIerがオワコンであったことは、下記の記事を読めばわかります。
既に始まっているSierの没落【富士通、NEC、NTTデータ、Amazonの売上の変化】
でも、もう今回の新型コロナウィルスでその延命も終わりです。
不況も影響しますが、それ以上にAWSなどのクラウドにやられます。
AWSの本気
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リクナビNEXTから一通のメールを受信しました。
オファー通知でした。
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転職する予定はありませんが、転職事情を把握するためにスカウト機能はONにしています。
ところで、0.03%という数字は怪しいですよね。。。
1万人に3人とか少な過ぎでしょ。
このメールを見て、AWSの本気を感じました。
緊急事態宣言が出されているこの時期に、人材を募集しているのです。
社会に忖度するなら、募集を取りやめることもありえたはずです。
しかし、そのまま人材募集を続けています。
エンタープライズアカウントエンジニア(TAM)※技術サポート
募集内容は、「AWSのビジネス成長に伴う人材強化募集」とのこと。
求めている人材は、「インターネットサービスに関連する技術分野での業務経験者★30代~60代活躍中★クラウド未経験者も歓迎」です。
技術より、経験とコミュニケーション力を重視したみたいですね。
ちなみに、私は応募していません。
今の職場に不満があれば、飛び付くような条件でしたが・・・
以上のように、AWSは本気です。
本気でSIer業界を潰しにきています。
では、なぜこのような状況で本気を出してきたのか?
今までも本気だったかもしれませんが、社会の風向きが変わるからです。
風向きが変わる、以下でこれを説明していきます。
リモートワーク必須社会
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今後、リモートワークが必須になります。
新型コロナウィルスの影響により、在宅勤務の重要性がフォーカスされています。
家から出る必要がなく、働くことができます。
こんな状況では、フォーカスされるのは必然です。
先進的な企業(ベンチャー企業が多い)では、リモートワークがそれなりに導入されていました。
しかし、全社員に導入までは行きませんでした。
今後、全社員に導入という流れがどんどん進むと思います。
緊急事態宣言は何度でも延長可能であり、延長される可能性も高いです。
そして、リモートワークの流れは、大手企業も飲み込んでいくでしょう。
リモートワーク未対応は、危機管理意識が甘いと見なされます。
緊急事態宣言以前では、リモートワーク(在宅勤務)は加点要素に過ぎませんでした。
しかし、今後リモートワークは必須となり、未対応は減点評価となるでしょう。
株式市場からも労働市場からも。
リモートワークの導入が進むと、各会社ごとにサーバを置いておく必要はありますか?
というか、オフィスを用意する必要がありますか?
「ない」と思います。
オフィスがなければ、サーバを置く場所もありません。
そもそも、東日本大震災を経験して、サーバを自前で用意しない方向に社会は進んでいました。
そこにさらに追い討ちです。
サーバを置く場所が不要になるのです。
そうなれば、クラウドに置き換わることは必然です。
そうだと言っても、物理的にサーバを置く場所の話以前かもしれません。
サーバを自前で持つような企業のIT環境が、お粗末な可能性が高いです。
リモートワークに対応できるか怪しいのです。
理由は、既存の独自社内システムはセキュリティがダメダメだからです。
それらを捨てて、パッケージ化されたシステムやWEBサービスの導入に進むことが予想されます。
個人的には、WEBサービスが有力だと思います。
もともとセキュリティを意識して開発されているから、リモートワークには適任です。
セキュリティ、これがより意識されていくことも間違いないです。
話がぶれるので、ここでは扱いません。
まとめ
AWSが本気でSIerを潰しにきました。
Googleやマイクロソフトのクラウドもこれに追随するでしょう。
きっかけは、新型コロナウィルスです。
緊急事態宣言により、リモートワーク必須の社会になっていきます。
もともと、リモートワークとAWSを始めとしたクラウドは相性がぴったりです。
リモートワーク社会になると、オフィスも不要となります。
そうなると、サーバを置く場所もなくなります。
結果として、クラウドになることは必然です。
その際、古い社内システムを捨て去り、WEBサービスを利用することになります。
こうなると、富士通やNECが入り込む余地はあるでしょうか?
ITコンサルなどで入り込む余地があっても、それ以外ではなくなるでしょう。
ただ、コンサルだけなら、富士通やNECは、お呼びでないかもしれませんが・・・
そうなると、食い扶持がなくなります。
なぜなら、安定した利益となるサーバ保守料を取れなくなるからです。
また、サーバの故障時に新規でハードウェアの販売もできなくなります。
これを逃すのも大きいかもしれません。
私の仮説が正しければ、多重下請け構造がぶっ壊れます。
IT業界の悪しき慣習がぶっ壊れることにより、IT土方、奴隷商人も消えうせることでしょう。
これはこれで、IT業界にとっては朗報です。
是非とも、そうなって欲しいです。