近年、AIを活用した画像生成ツールが急速に進歩しています。
中でもDALL-E 3は、自然言語のプロンプトから驚くほど高品質な画像を生成できることで知られています。
しかしながら、このツールを最大限に活用するには、その仕組みを深く理解する必要があります。
特に、DALL-Eが生成した各画像に付与されるgen_idは、重要な機能の1つです。
このgen_idを上手く使うことが、理想の画像を作り出す成功のカギとなるのです。
本記事では、筆者がDALL-Eのgen_idの使い方を学び、試行錯誤を重ねることでようやく理想の画像を生成するまでの過程を紹介します。
筆者の経験が、読者のDALL-Eでの画像生成をより円滑にする一助となれば幸いです。
本記事の内容
- 最初のトライ: gen_idの獲得だけでは不十分
- gen_idの正しい活用方法の理解
- 適切な活用で理想実現
- まとめ
それでは、上記に沿って解説していきます。
最初のトライ: gen_idの獲得だけでは不十分
まず最初に、以下のリクエストを生成ツールに入力しました。
古代ギリシア兵を浮世絵風に描いてください。
同時に、出力した画像のgen_idを教えてください。
すると、確かにユニークな画像が生成され、同時にその画像のIDであるgen_idも表示されました。
では、このgen_idはどのように使うのでしょうか?
ChatGPTによると、次のようなプロンプトを入力することになります。
{ "size": "1024x1024", // 画像のサイズを指定 "prompt": "あなたの詳細な画像の説明", // 新しい画像に関する詳細な説明 "referenced_image_ids": ["vS5Bnnwb4vLY6VQx", "5YbzshIaQdi6V9VW"] // 参照したい画像のgen_idのリスト }
これを参考に、次のプロンプトを入力しました。
{
“size”: “1024×1024”,
“prompt”: “2077年のサイバーシティで大暴れするチワワ”,
“referenced_image_ids”: [“vS5Bnnwb4vLY6VQx”, “5YbzshIaQdi6V9VW”]
}
当初は、このgen_idを使えば、この浮世絵調の画像をベースに新しい画像を作れると考えていました。
しかし、単にgen_idを指定しただけのリクエストでは、思った通りの画像は返ってきませんでした。
浮世絵的な雰囲気は全く反映されず、gen_idを利用した意味がないものとなってしまったのです。
ここで、gen_idの正しい使い方を理解する必要性に気づかされます。
gen_idの正しい活用方法の理解
gen_idは、一度生成した画像のスタイルや雰囲気を再現するための重要な情報です。
しかし、単にgen_idを指定するだけで以前の画像が反映されるわけではありません。
新しい画像のリクエストには、どのような要素を取り入れるのかを明示的に記述する必要があります。
つまり、浮世絵的な雰囲気を維持したいのであれば、その旨をプロンプトに書き込むべきなのです。
適切な活用で理想実現
gen_idの正しい活用方法を学んだ上で、次のステップとして、リクエストのプロンプトに「浮世絵」という文言を明記することにしました。
これでgen_idを生かすことができるはずです。
{
“size”: “1024×1024”,
“prompt”: “2077年のサイバーシティで大暴れするチワワを浮世絵風に”,
“referenced_image_ids”: [“vS5Bnnwb4vLY6VQx”, “5YbzshIaQdi6V9VW”]
}
このプロンプトの結果は、以下。
適切なプロンプトとgen_idの組み合わせで、ついに理想の画像を生成することに成功しました。
ChatGPT(DALL-E 3)も「Ukiyo-e style」を認識しています。
あと、先ほどの実写風よりもチワワが大暴れしている感じに見えます。
イメージにかなり近づきましたね。
この経験から、gen_idに思い通りの要素を加える具体的なプロンプトが不可欠だと学びました。
また、ツールとの対話を重ねることで、より表現力を高められることを実感できました。
まとめ
gen_idは単なる画像のIDではなく、過去の画像を再現するための重要な鍵なのです。
本記事で紹介した通り、このgen_idを最大限に活用するには、以下のポイントが重要です。
- gen_idだけでなく、目的の要素をプロンプトに明記する
- ツールへのリクエストを具体的かつ明確に記載する
- ツールとの対話を重ね、理想の表現に近づける
AIを思い通りに使うには、その仕組みを深く理解し、目的に合わせて活用する必要があります。
今回の経験は、AIとの創造的な対話の可能性を示唆しています。
理想の表現の実現には、AIを道具としてではなく、共同作業者として活用することが重要なのです。