Google仕様変更で検索順位チェックツールでエラー多発【解決】

Google仕様変更で検索順位チェックツールでエラー多発【解決】 SEO

「SERPOSCOPEの挙動がオカシイ・・・」
「RankTrackerの挙動がオカシイ・・・」
「GRCの挙動がオカシイ・・・」

このように思っていませんか?
思っていれば、是非ともこの記事をご覧ください。

2020年5月末、Googleは「検索」において仕様変更しています。
その仕様変更により、検索順位チェックツールでエラーが多発していると思われます。

その仕様変更に気付いたキッカケを記事内で説明しています。
そして、その後に取った手段を具体的に記しています。
同じようにすれば、検索順位チェックツールのエラーを解決できます。

ただし、そのツールは「SERPOSCOPE」です。
次の項目に沿って説明していきます。

本記事の内容

  • Anti Captchaからの警告
  • SERPOSCOPEの最新バージョン公開
  • SERPOSCOPEのアップデート

そうは言っても、他の検索順位チェックツールも同じ理由でエラーが生じているはず。
そして、有料ツールを利用するリスクを考える上でも、この記事は参考になります。

それでは、SERPOSCOPEの利用の有無に関わらず、記事をご覧ください。

Anti Captchaからの警告

Anti Captchaからの警告

Solving Recaptcha in Google.com search results
Important news for customers who solve Recaptcha in Google search results.

Google added in their widget a new “old” temporary token attribute: “data-s”. To successfully bypass this restriction, you need to send it to us. You’ll also need to use worker’s cookies from google.com domain which we send to you in this case.
Details are available in our knowledge base, use word “serp” to find the record.
Google.comの検索結果でRecaptchaを解決する
Googleの検索結果でRecaptchaを解決するお客様への重要なお知らせ

Googleは彼らのウィジェットに新しくて “古い “一時的なトークン属性を追加しました。追加された属性は、”data-s”です。この制限をうまく回避するには、弊社に”data-s”を送信する必要があります。また、この場合、弊社があなたに送信するgoogle.comドメインからのワーカーのクッキーを使用する必要があります。
詳細はナレッジベースに掲載されていますので、”SERP “という単語を使って検索してください。

Google検索のRecaptchaはこれです。

Google検索のRecaptcha

本ブログでは、画像認証と表記をしている場合もあります。
「私はロボットではありません」認証が、表現としてはわかりやすいかもしれませんね。

話を戻します。
Anti Captchaの警告文によると、Recaptchaの仕様が変更されたことがわかります。
その結果、「お前の使っているシステムも改修が必要だぞ」ということです。

Anti Captcha側は、もうすでにシステムの変更済みだと思います。
もしかしたら、以前から対応済みだった可能性もあります。
いずれにせよ、余裕満々だから警告しているのでしょう。

あと、「SERP」でナレッジベースを調べました。
例の「data-s」に関しての記述がありました。
これは、非公開としておきます。

とにかく、システム側の改修が必要ということがわかりました。
なお、ナレッジベースには以下の文言が記載されています。

UPDATED 2020.05.29: Solution broke today, but already repaired.

「俺たちはすでに修正済みだぜ!!」とのことです。
やはり、対応してからの警告ですね。

SERPOSCOPEの最新バージョン公開

Anti Captchaを利用しているシステムの修正が必要です。
私の場合は、SERPOSCOPEとなります。

SERPOSCOPEは、更新の止まっていないオープンソースです。
「そうであれば、すでに対応しているはず」と思いSERPOSCOPEにログイン。

SERPOSCOPEバージョン2.11.0

新しいバージョンがありますね。
おそらく、これは「data-s」への対応のはず。

SERPOSCOPEのChangeLogを確認します。

SERPOSCOPEのchangelog

ビンゴ!!
さすがオープンソースです。

念のために差分も確認してみます。
fix anticaptcha / 2captchas API #228

SERPOSCOPEのソース差分

SERPOSCOPEが、「data-s」に対応したことは確実です。
安心しました。

SERPOSCOPEのアップデート

「data-s」に対応したSERPOSCOPEを適用しましょう。
まだ、インストールしていない場合は次の記事をご覧ください。

無料の検索順位チェックツールSerposcopeのインストール

今回は、すでにバージョン2.11.0をインストール済みです。
これをバージョン2.12.0にバージョンアップします。

公式のFAQページを確認。
https://serposcope.serphacker.com/en/doc/faq.html

SERPOSCOPE公式ページのFAQ
アップグレードするには?
アップグレードする前に、管理画面のバックアップ機能を使ってデータベースをバックアップするか、下記のようにデータディレクトリをコピーしてください。

その後、以前のSERPOSCOPEの上にインストールしてください。

上記の内容を簡単に説明しておきます。
SERPOSCOPEには、二つのデータ保存形式があります。

  • 独自データベース(ファイル)
  • 一般的データベース(MySQLなど)

データのバックアップ

デフォルトでは、独自データベースです。
そのため、独自データベース利用の場合は、(see below)を参考にしてください。

私は、MySQLを利用しています。
そのため、管理画面を使ってバックアップを行います。

以下の管理画面に移動。

SERPOSCOPEの管理画面

囲ったアイコンをクリックするだけです。
クリックすると、「export-utf8.sql.gz」の自動ダウンロードが始まります。

中身は、ただのSQLです。
phpMyAdminなどでバックアップを取るのと大して変わりません。
ただ、こういうのは形式に従う方が懸命です。

ソフトのアップデート

インストール時の作業を繰り返すだけです。
私の場合は、Linux(Debian/Ubunts)へのインストール手順となります。

# wget https://serposcope.serphacker.com/download/2.12.0/serposcope_2.12.0_all.deb   

ダウンロードが成功したら、以下のコマンドを実行。
その前に、SERPOSCOPEがガリガリ(検索結果を取得)動いていないことは確認しておきましょう。

心配であれば、SERPOSCOPEを停止します。
ガリガリ動いてなければ、そのままで大丈夫です。

# dpkg -i serposcope_2.12.0_all.deb                                                                                                                                 (Reading database ... 66445 files and directories currently installed.)Preparing to unpack serposcope_2.12.0_all.deb ...Unpacking serposcope (2.12.0) over (2.11.0) ...Setting up serposcope (2.12.0) ...addgroup: The group `serposcope' already exists.Warning: The home dir /var/lib/serposcope you specified already exists.The system user `serposcope' already exists. Exiting.Processing triggers for systemd (232-25+deb9u8) ...

確認しましょう。

SERPOSCOPEバージョン2.12.0

2.12.0に更新されています。
あと、「NEW VERSION!」という表記も消えていますね。

Cronなどの設定情報も残っています。
肝心のデータも全く問題ありません。

SERPOSCOPEバージョン2.12.0へのアップデート確認

これにてバージョンアップは完了。
もっと言えば、検索結果の取得まで行った方が良いです。

でも、それはCronの起動と兼ねてチェックした方が効率的でしょう。
そのため、翌日に要確認です。

※2020年05月31日追記
翌日のCron起動の確認は、OKでした。
Anti Captchaとの連携も確認できました。
これにて、「data-s」対応は終わりとします。

まとめ

結果的には、SERPOSCOPEのアップデートの説明となりました。
しかし、その過程に注目して欲しいです。

システムが動かない場合、必ずや原因があります。
その原因を一つづつ追っていけば、大抵の場合は解決できる方向にたどり着きます。
ただ、無理な場合もありますけどね・・・

今回は、そのきっかけがAnti Captchaからの警告でした。
そして、それにSERPOSCOPEはすぐに対応しました。
もちろん、コードにも反映されていました。

オープンソースは、こういう動きがブラックボックス化されていません。
そのため、自分で追いかけることができます。
また、その修正が気に食わないなら、自分で修正することも可能です。

最後に一つ。

有料ツールを使うことは否定しません。
ただ、オープンソースのツールが存在するなら、技術者はオープンソースを選びましょう。

オープンソースを使うためには、ある程度の知識やスキルも必要です。
そして、それを使いこなすためには、いろいろと学ぶ必要が出てきます。
そこで学んだことは、システムを開発する際にも活かせます

よって、オープンソースを使うメリットはコスト面だけではないと言えます。
それを運用していくことにより、スキルアップというメリットもあるのです。

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