今日の情報化社会において、効率的かつ効果的に情報を伝達することは非常に重要です。
このニーズに応えるために、多くの文書作成ツールが存在します。
その中でも、AsciiDocは特に注目に値するツールです。
AsciiDocは、プレーンテキスト形式で文書を記述し、それを様々なフォーマットに変換できる強力なドキュメント作成ツールです。
この記事では、AsciiDocがどのようなものであるのかを説明します。
AsciiDocとは?
AsciiDocは、文書を書くためのプレーンテキスト形式です。
MarkdownやHTMLのように、文書を構造化し、フォーマットするための簡単な記法を提供します。
AsciiDocの目的は、まずは読みやすいプレーンテキストを書くことです。
そして、それを以下のような様々なフォーマットに変換することになります。
- HTML
- EPUB
AsciiDocの特徴をわかりやすく言うと、MarkdownとHTMLの良いとこ取りだと言えます。
- Markdownの簡潔さとユーザーフレンドリーさ
- HTMLの柔軟性と機能性
- 拡張性とカスタマイズ
- 複数の出力フォーマット
それぞれを説明します。
Markdownの簡潔さとユーザーフレンドリーさ
AsciiDocはMarkdownのように、プレーンテキストで直感的に文書を記述することができます。
Markdownと同様に、基本的な書式(太字、斜体、リストなど)は簡単な記法で表現できます。
HTMLの柔軟性と機能性
AsciiDocはHTMLのように、より複雑な文書構造や要素をサポートしています。
以下のようなモノに対応しているのです。
- 表
- 注釈
- クロスリファレンス
- 目次
これにより、技術文書や書籍など、より詳細なフォーマットが必要な文書に適しています。
また、AsciiDocから直接HTMLに変換することが可能です。
その際に、カスタムスタイルやスクリプトを適用することもできます。
拡張性とカスタマイズ
AsciiDocはMarkdownよりも高い拡張性を持っています。
カスタムマクロや属性を使って、文書の見た目や挙動を細かく制御できます。
これは、HTMLの柔軟性に近い特徴です。
複数の出力フォーマット
AsciiDoc文書は、HTMLだけでなく次のような多様なフォーマットに変換することが可能です。
- EPUB
- docbook
このように、AsciiDocはMarkdownの使いやすさとHTMLの豊かな機能を併せ持っています。
特に、複雑な文書の作成に適していると言えます。
ただし、AsciiDocが必ずしもMarkdownやHTMLを完全に置き換えるものという訳でもありません。
使用するシナリオに応じて選択するのが適切です。
AsciiDocの動作確認
手っ取り早くAsciiDocの動作を確認するには、「Asciidoctor.js Live Preview」が使えます。
これは、Chromeの拡張機能です。
インストールできたら、次のファイルをブラウザで読み込みましょう。
ブラウザにドラッグアンドドロップするだけでOKです。
sample.adoc
= これは見出しです AsciiDocによるサンプル文書です。これは通常の段落です。 == サブセクション AsciiDocの特徴: * シンプルで直感的な構文 * 多機能(表、目次、クロスリファレンスなど) * 様々なフォーマットへの変換 === リストと強調 リストの例: . アイテム1 . アイテム2 .. サブアイテム2-1 .. サブアイテム2-2 . アイテム3 強調の例: *斜体* と **太字** のテキスト。 ==== リンク AsciiDoc公式サイトへのリンク: http://asciidoc.org[AsciiDoc]
次のように見えましたか?
もし見えなかったら、拡張機能の設定を変更しましょう。
おそらく、デフォルトではローカル環境のファイルを読み込めないようになっています。
これを次のようにONにします。
そうすれば、sample.adocを読み込めるはずです。
なお、sample.asciidocという拡張子のファイルにしても構いません。